お菓子で新年の運試し?フランスの伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」の作り方

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ガレット・デ・ロワはフランス語で「王のお菓子」と呼ばれ、1月6日の公現祭に食べるのがフランス伝統の習わしです。フェーヴに当たれば王冠を被り、一年間幸せが続くと言われます。もちろん女性がフェーヴに当たれば王女様!家族みんなで新年の運試しをしてみませんか?誰でも作れるレシピとポイントを紹介します。

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パイ生地にクレーム・フランジパーヌを包むだけ!

クレーム・フランジパーヌを事前に作っておけば、後はパイ生地をいじるだけです。小さなお子さんと一緒に楽しめるお菓子です。

準備したいパイ生地

大きめのパイ生地を使うことです。長方形のパイ生地を使うのはおすすめしません。正方形で18cm以上、または円形で直径15cm以上のパイ生地を使いましょう。大きめのパイ生地にドカっと作るのがポイントです。

とは言え、大きめのパイ生地ってなかなか手に入りませんので、冷凍庫に余裕があれば通販でまとめ買いもできます。

材料

  • クレーム・フランジパーヌ:150g

作り方は↓↓

  • パイ生地:2枚
  • フェーヴ
  • 粉砂糖:少量
  • 卵黄:1~2個
  • 王冠 (※紙の王冠で)

作り方・レシピ

(1) パイ生地を冷蔵庫に移す

冷凍パイ生地を冷蔵庫に移して15~30分程休ませます。生地を柔らかくするのが目的です。

(2) クレーム・フランジパーヌを塗る

冷蔵庫で休ませたパイ生地を取り出し、クッキングシートの上に置きます。ハケを使って、パイ生地の端だけを卵黄で塗ります。

クレーム・フランジパーヌを絞り袋に入れてパイ生地に塗ります。卵黄が塗られたところは避けて、それ以外をクレーム・フランジパーヌで詰めます。ゴムベラやパケでクレーム・フランジパーヌを伸ばし平らにしつつ、フェーヴを入れます。アーモンドをフェーヴとして使います。

たっぷりとクレーム・フランジパーヌを塗りましょう。卵黄が塗られていない部分までしっかりと塗るのがコツです。写真は塗りが足りないので、写真を撮った後に追加しました。

(3) パイ生地で覆う

もう1枚パイ生地を冷蔵庫から取り出し、棒で軽く伸ばします。伸ばす前は18cm角のパイ生地に対し、22cm角ぐらいになるよう伸ばします。その後、卵黄を塗ります(端だけ)。

卵黄を塗った面同士が当たるように、伸ばしたパイ生地を被せます。

空気が入らないようにパイ生地を覆いましょう。

クレーム・フランジパーヌが塗られている部分と塗られていない部分の境を指でしっかり押してパイ生地同士をくっつけます。

クレーム・フランジパーヌは焼くと膨らむため、パイ生地同士がくっついていないとパイ生地の側面からクリームがはみ出てしまいます。接着剤のようにパイ生地同士をくっつける効果がある卵黄を使って、クリームが膨張してもパイ生地からはみ出ないようにします。

パイ生地をひっくり返し、パイ生地の余分なところを包丁で切り落とします。

理想はパイ生地をひっくり返したときにパイ生地同士の端が揃うことです。そのためには、クリームの量とパイ生地を伸ばす長さの関係が重要となります。あまり神経質にならず、たっぷりのクリームを塗り、覆うパイ生地はしっかり伸ばせばOKです。

できあがったら、一旦パイ生地を冷蔵庫に入れ30分程、または冷凍庫で10分程休ませます。パイ生地をしっかり冷やすことが目的です。

コーヒータイム

まだ続きますが、ひとまずここで休みましょう。

ところで、ガレット・デ・ロワに使うフェーヴの意味をご存じですか?フェーヴ(fève)はフランス語で「ソラマメ」を意味します。

SUe
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ソラマメ入れてないし!

と、つっ込まれそうですが、これはガレット・デ・ロワの歴史が関係します。詳細はwikipediaに記載されてますが、古代ローマの時代、豆を入れたケーキが宴に出され、その豆に当たった人を宴の王とする習慣がありました。フランスのルイ14世の時代でも宮廷で同じことが行われたそうで、いつしか1月6日の公現節(キリスト教の祭日)を祝うフランスで風習となったようです。それまでは本物のソラマメが使われていたようで、18世紀頃から陶器の人形が使われだし、今ではプラスチック製の人形も見られます。

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どんなフェーヴがあるの?

フェーヴには様々な人形があるので、数えだすとキリがありません。動物、キリスト教関係、乗り物などなど、形や大きさ、材料に決まりはありません。フェーヴコレクターになると地獄を見ますよ。小さな子供がいる家庭では、誤飲を避けるために大きめのフェーヴを使うことと、アーモンドのように食品のフェーヴを使うことをおススメします。

ここまで読めば、ガレット・デ・ロワがフランス語で「王様のケーキ」を意味するのもお分かりかと思います。たかだかお菓子ですが、歴史が深いんですね。

(4) ナイフで模様を描く

さて、しっかり冷えたパイ生地を取り出します。果物ナイフを使って、パイ生地の表面に切り込みを入れて模様をつくります。

・パイ生地を完全に切ってしまうと、焼いた時切り口からクリームがはみ出てきます。完全に切らないよう注意しましょう。ナイフでパイ生地を削ぐように、斜めに切り込みを入れ、パイ生地の半分程度の厚みまで切るよう目指します。
・パイ生地が温まってくると、上手く切れずナイフにパイ生地がくっつき始めます。そんなときは、切るのをやめて、冷凍庫に5分戻して冷やします。冷えれば再びナイフで切りやすくなります。これを繰り返してパイ生地の全面(表だけ)に模様を描きます。
・描く模様は何でもよいですが、本場フランスでは木や枝、葉っぱの模様が多いです。

模様を描いた後は、ハケで卵黄を塗ります。この卵黄は焼き色と艶を付けるのが目的です。描いた模様を潰さないように、優しく卵黄を塗ります。

卵黄を塗った後は、爪楊枝など細く尖ったモノでパイ生地を所々刺します。パイ生地と、中のクリームが焼いている時に膨らむのを防ぐためです。

(5) オーブンで焼く

200℃で予熱したオーブンに入れ、20分焼きます。色々な形に切ったパイ生地を一緒に焼きました。

20分経ったらオーブンから取り出し、パイ生地の表面に粉砂糖をまんべんなく振りかけます。艶と焼き色を付けるのが目的です。

再度オーブンにて、200℃で15分焼けば完成です。

 

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上手く出来たかチェックポイント

  • パイ生地が異常に膨らんでいないこと。
  • 中のクリームがはみ出ていないこと。
  • パイ生地表面の模様が焼いたときに潰れずにしっかり描かれていること。
  • パイ生地表面が焦げ過ぎないこと。
  • 切った時、パイとクリームの間に空気の層があまりないこと。
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できあがり

熱々のうちに頂きましょう。誰がフェーヴに当たるか楽しみながら、みんなで一斉に「いただきます」しましょう。

切る人向けに注意事項!
ナイフや包丁で切る時、フェーヴに当たってもポーカーフェイスを貫きましょう。「あ!」って顔は厳禁ですよ。

冷えた残り物は、オーブンで低めの温度(80~100℃)、または手っ取り早くグリルで温めればパリパリに戻ります。アップルパイと同じですね。

 

ガレット・デ・ロワではないですが、ガレットつながりでサクサクが美味しい焼き菓子!無添加なのが嬉しいですね。

 

 

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中部地方在住、2児のおっさんです。
欧州の衣食住をこよなく愛し、欧州のメジャー~マイナーなところを旅してきました。家族をあっと言わす絶品レシピや、育児、お役に立つことをおっさん目線で紹介します。

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