フランス料理でよく使われるダシ汁の作り方を紹介します。「フレンチなんて作らないよ」って聞こえそうですが、要は洋風ダシです。しかも万能なので色々使えますよ。カレー・シチュー・グラタン・ポトフなどなどキリがありません。作り方も簡単なので、シチューなどに使ってみると味に深みが増しますよ!
ちなみに、フランス語で「fumet(フュメ)」=「ダシ」、「poisson(ポワソン)」=「魚」、「de(ド)」=「英語でいうofみたいなもの」なので、「fumet de poisson(フォン・ド・ポワソン)」=「魚のダシ」を意味します。そのまんまですね。お肉から取ったダシは「fumet」ではなく、なぜか「font(フォン)」を使います。「font de veau(フォン・ド・ヴォー)」=「仔牛のダシ」って言いますよね。
グツグツ煮込まず静かに煮込め!目指せ 透き通ったスープ
ポイントは至ってシンプルです。タイトル通り、静かに煮込めば澄んだスープになります。
難易度・調理時間
難易度:★
調理時間:2時間
材料(スープ1杯分)
- 白身魚:1匹分、アラでもOK(今回はタラを丸ごと1匹使います)
- 香味野菜:にんじん1/2本、たまねぎ1/2個、ねぎ15cm、セロリ15cm
- ハーブ:ローリエ(3枚)、粒コショウ(大さじ1)
- 白ワイン:300ml
- 水:1L
作り方・レシピ
(1) 魚の下処理(霜降り)
魚(タラ)の下処理をします。タラに塩をまぶし(分量外)、水分をキッチンペーパーでふき取ります。水を大きめの鍋に張り、沸騰したらタラを入れます。1~2分経ったらざるに上げ、水でしっかり冷やします。冷えたら水から上げて水分をふき取ります。
(2) 煮込む
香味野菜を適当な大きさに切っておきます。ハーブはお茶袋にまとめると良いでしょう。
深めの鍋にタラを入れ、白ワインを注ぎ強火にして沸騰させます。沸騰後はすぐ弱火にしてアクを取り除きます。
アクをしっかり取り除いた後は、香味野菜とハーブを加え、しっかりと浸かるぐらいまで水を注ぎ、火を一旦強めます。沸騰後は再度弱火に戻し、野菜からアクが出ますので、しっかり取り除きます。
(3) 濾す
煮込んだ後は、鍋の中身を濾します。まずは鍋の中から水分(ダシ)だけすくって濾して、その後具材を濾します。具材に触ると簡単にボロボロになるので、できるだけ崩さないように少しずつ移して濾しましょう。
具材からポタポタとダシが滴り落ちるので、しばらく放置してダシを抽出します。このときも具材には触れずに!ダシを完全に落とし終えたら完成です。
できあがり
澄んだダシ!とはなりませんでしたが、フュメ・ド・ポワソンのできあがりです。最後濾す際、具材をガサっと移した弾みで潰してしまったのと、煮込んでいる時の火が強かったのが原因です。それぐらい繊細です。
注意
今回は、タラを使いましたが、白身魚ならヒラメ、カサゴも使えます。
ただし、イワシやサバなどの青身魚、カツオやマグロなどの赤身魚は使わないで下さい。どうしても魚の味がシャープに残って美味しく仕上がらないです。
フュメ・ド・ポワソンを使った料理
カレー・シチュー・グラタン・ポトフなどなどキリがありません。いつもの味に深みが増します!もちろん、そのままスープとして飲む場合は塩で味を整えましょう。
南仏はマルセイユの料理「ブイヤベース」で有名な「スープ・ド・ポワソン (soup de poissons)」も似た作り方です。こちらをどうぞ。