新型コロナウィルスの関係で海外に行く機会が激減していますが、コロナ前は国際社会・グローバルで開かれた世の中であったのは間違いないですし、コロナが落ち着けば再び世界の戸が開かれることを祈るばかりです。
そんな国際化社会において、我が子が「世界でも通用するように」と望むのは当然だと思います。とは言え、「マイク」や「トーマス」など外国風の名前を純日本人に名付けるのは・・・どうかと感じますが、せめて「海外でも親しみやすい名前」や「呼んでもらいやすい名前」を意識するのは賛成です。
そこで、世界で通用しやすい名前と共に、名付けるにあたり注意することを記載します。
注意すべきこと
主に3つだけに絞って、それぞれ解説します。
1.発音に注意しよう
身近に海外の方がいれば発音してもらうのが一番確実ですが、そんな機会はないという方は、「外国人にとっても発音しにくい・聞き取りにくい日本語がある」のを覚えておいてください。なので、そんな発音しにくい音は避けましょう。ズバリ、具体例を挙げると・・・
ラ行の注意
「ら・り・る・れ・ろ」から始まる名前はアルファベットで「R」を使います。例えば、「らん」や「れな」などですね。日本人が発音する「らん」を海外の方が効いた時「Lan?」、つまり始まりが「L」と受け取られることがあります。
私たちは「R」の発音で舌を巻かないもん。
確かにそうだね。日本語の名前で「R」と「L」を意識しないね。
なので、例えば「らん」という名前のスペルが「R」からだよって外国人に認識してもらうには、巻き舌気味で発音する必要があります。これは非英語圏、特にフランスやイタリアなどの欧州圏ほど言えます。フランス人やイタリア人などのラテン系「R」の発音は驚くほど巻き舌なので、日本人が発音する「R」を一発正解してもらうにはハードルが高いと言えます。
2.母音が続く、または「ん」が入る名前は読みにくい
例えば「まい(mai)」や「しんいち(shinichi)」などが挙げられます。
日本人が発音する「まい」と海外の方の「まい」は異なります。大雑把なイメージで言うと「ま・い」と間が空く感じです。「しんいち」に至っては、海外の方的には「どこで区切るの?」、「しにち」と発音することも。もはや名前が変わっちゃってますよね。
つまり、名前をアルファベットで書いてみて「あ・い・う・え・お(a・i・u・e・o)」が続く場合は注意が必要です。具体例で見てみましょう。
母音が続く名前でも気にならない例
やぁ!はじめまして。私は「しんいち」って言います。
Hello, nice to meet you! I’m “Shinichi”.
はじめまして「しんいち」。私は「カトリーヌ」です。
Nice to meet you “Shinichi”, too. I’m “Catherine”.
このように、名前を(紙に書かず)直接伝える場合は、母音が続く名前でも何の問題もありません。
母音が続くと困る例
【病院にて】 次の方・・・、「しにち」さん?「しん・いち」さん?
Next, Mr. “Shi-nich”? “Shin-ichi”?
紙に書かれた名前を読み上げる場合、母音が続く名前では必ずしも正しく呼ばれるとは限られません。
とは言え、「やまだ・しんいち(Shinichi YAMADA)」のように苗字も合わせて呼ばれるのでさすがに「自分だ!」って気づきますが、何か迷惑かけてるみたいで嫌ですよね。
名前に「ん」が入る場合の注意
先に挙げた「しんいち(Shinichi)」や「じゅんいち(Junichi)」など「ん」がつく名前は注意しましょう。ローマ字に書いてみると分かりやすいですよ。日本人でもローマ字だけをパっと見て難しさが分かると思います。
3.海外と言っても広い!独特の発音の違いに注意
万国で通用する名前って正直難しいです。ある程度イメージがあれば絞りやすいのですが、国々によって若干発音が異なることを意識しましょう。
具体例の紹介
例えば、「Thomas」という海外の名前を発音する場合、あなたは何と呼びますか?
いやいや「トーマ」だよ!
このように、国によって発音の仕方が変わります。ちなみに、フランスでは最終子音は発音しないルールがあるので、「トーマス(Thomas)の最後のs」は無視しちゃって、「トーマ」になっちゃうんですよ。他にも、「キャサリン(Catherine)」がフランスでは「カトリーヌ(Catherine)」に変化するのも有名?ですよね。
日本語は必ず「か(Ka)・さ(Sa)・た(Ta)」のように、子音と母音がセットになるので、子音が最後にくるのは「あん(An)」などの「ん」ぐらいです。なので、名付けに当たり気にする必要はありません。
「フランスでも通用する名前」など特定の国を希望する場合は、その国独特の発音は事前に調べておくと良いでしょう。
海外でも通用する名前
私のこれまでの海外渡航経験やハーフの知人の例をまとめました。参考にどうぞ。
男の子
- かい
- けい
- けん
- しょう
- たいが
- ゆうり
- るい
- れい
- れん
女の子
- あい
- あん
- かれん
- さら
- のあ
- はな
- はる
- りな
- れな
フランスで呼ばれ方(もはや名前が変わった)例
特定の国となりますが、フランスに駐在していた頃に「もはや名前変わってますよ」という番外編を紹介します。
- 正しくは「しんいち (Shinichi)」 –> 何も知らないフランス人が発音すると「しにち (Shi-ni-chi)」となる。 ※区切りが分からないらしい
- 正しくは「ひろし (Hiroshi)」 –> 何も知らないフランス人が発音すると「いろし (Iroshi)」 ※「ひろし」の「h」は発音しないのがフランス語のルール
- 正しくは「こうせい (Kosei)」 –> 何も知らないフランス人が発音すると「こぜい (Kozei)」 ※「s」の前後が母音だと「z」の発音に代わる
まとめ
「海外でも親しみやすい名前」や「呼んでもらいやすい名前」を意識して付けるには、いくつか注意が必要です。
- 「外国人にとっても発音しにくい・聞き取りにくい日本語がある」。ラ行から始まる名前は注意しましょう。
- 「母音が続く、または「ん」が入る名前は読みにくい」。
- 「海外と言っても広い!独特の発音の違いに注意」。
これらに気を付けて名前を考えましょう。あまり深く考えすぎると、名前を考えているのか、外国語を勉強しているのか、よく混乱します。くれぐれも深く考え過ぎず、日本人らしいステキな名前が一番だと私は思います。
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