オリーブオイルの低温漬け!鶏肉のコンフィ (Confit de poulet)

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ほぼ放置でOK。実は簡単フレンチ「鶏肉のコンフィ」

SUe
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「コンフィ=油の低温漬け」、80℃ぐらいの油に2時間ぐらい漬けて仕上げる調理方法です。ハードル高そうに感じますが、ほとんどは放置で済んじゃうので、料理している感があまりありません。けど味は美味しいです!出来上がりまで時間はかかりますが、いつもと違った食卓を飾るコンフィにトライしてみましょう。

私が知っている限り、コンフィは保存料理として発展した調理方法で、フランスではカモのモモ肉またはトリのモモ肉が一般的だと思います。お好みで、ハーブを使って香りづけをしていますが、ハーブを使わないスタンダードな方法を紹介します。コンフィという調理方法は下記のwikipediaが参考になります。

コンフィはフランス料理の調理法であり、各種の食材を風味をよくし、なおかつ保存性を上げることのできる物質に浸して調理した食品の総称である。主に南西フランスで用いられる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/コンフィ

作るモチベーション

  • いつもと違った食卓にしたい時
  • フレンチにトライしたい時
  • 家族にドヤ顔したい時

難易度・調理時間

難易度:★

調理時間:2時間

材料(5人分=鶏モモ5つ)

  • 鶏肉モモ:5つ(できれば骨付き)
  • 塩:鶏肉の重さ x 1.5%
  • 砂糖:鶏肉の重さ x 0.3%
  • オリーブオイル:1リットル (豚肉・鶏皮から抽出したラードでもOK)

作り方(1日目)

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(1) 鶏肉に塩・砂糖をすりこみます。

 

よく浸透するように、鶏肉にフォーク・爪楊枝などを刺しても良いです。

 

(2) そのまま袋に入れて、冷蔵庫で24時間(最低1晩)寝かせましょう。

 

ハーブも一緒に漬け込むと香りづけとして良いです。おすすめはローズマリーをはじめとしたブーケガルニが良いですね。にんにくを入れるのも良いですが、出来上がりのニオイが強烈になるので好き嫌いが分かれると思います。漬け込む袋を複数用意し、それぞれ違ったハーブなどで試すのも良いでしょう。

SUe
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これで1日目は終了です。お疲れさまでした!

 

鶏肉が肉汁でぬれている場合は、塩を漬け込む前にしっかりふき取っておきましょう。

作り方(2日目)

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(1) 塩抜きします。鶏肉を冷蔵庫から取り出し、ボールに入れます。

(2) 流水で30分~1時間放置し、塩を抜きます。

 

SUe
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水道代がもったいないです!どうにかならない?

水はチョロチョロ程度でも良いよ。ちょっと手間がかかるけど、15分~30分毎に水を取り替えても良いです。ただし、塩の分量が多かったり、1日目の冷蔵庫で寝かせた時間が長かった場合は塩抜き時間を長めにしてね。

 

流水から鶏肉を取り出し、キッチンペーパーで水分をふき取ります。しっかりふき取り、必要ならしばらく乾燥させます。

オリーブオイルを使う場合は、この工程はスキップしてください。ラードを使う場合は参考としてください。

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お肉屋さんでラードの塊が安く手に入ったので、脂を抽出してみます。

(1) ラードの塊をフライパンに入れて、弱火で温めます。コップ1杯分の水を入れても良いです。

(2) 水は蒸発してなくなる頃、ラードが少しずつ溶け出します。ある程度ラードが溶け出したら、大きめの鍋に移します。

(3) これを塊がカスカスになるまで繰り返して、しっかりと脂を抽出します。

 

SUe
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スーパーで売っているラードは添加物が入ってることもあるので、自分で塊から抽出するのがおすすめします。と言っても、オリーブオイルで十分美味しくできるので、この工程自体むだかもしれません。

ラードを抽出するときは、小まめに鍋に移しましょう。一度に大量のラードを抽出すると、フライパンの温度も上がり大変危険です。この工程だけは、絶対に台所で目を見張りましょう。

SUe
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いよいよ最後の工程です。

 

底が深い鍋に鶏肉を重ね、そこにオリーブオイルまたはラードを流します。鶏肉が完全に浸かるまで入れましょう。

 

SUe
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鶏肉の先(足)が少しだけ出る程度でも良いですが、できれば鶏肉は完全に漬けます。

 

鍋に火をかけ、弱火で80℃まで上げます。温度計があれば使ったほうが確実です。

 

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細かい気泡が出始める頃が適温です。

 

このまま80℃を約2時間保ちます。

 

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80℃を保つって中々難しいんだけど・・・

確かに難しいよね。そんなときは次の3つの方法があります。一長一短はあるけど、どれも代用できますよ。

 

(1) 80℃になったら火を止めて鍋に蓋をし、しばらく放置します。15分~30分後に再び火をかけて80℃にし、また火を止めて2時間繰り返します。手間だけかかるけど、確実です。

 

(2) オーブンを100~120℃ぐらいにセットし、鍋ごとオーブンに入れて3時間ほど放置させます。完全放置できますが、鍋の中が本当に80℃になっているかが難しいところです。

 

(3) 鶏肉を2つずつ小分けにし、オリーブオイルまたはラードと一緒にジップロックで封をします。炊飯器に80℃の湯を張り、ジップロックを入れて「保温」にセットし2時間放置します。炊飯器によって保温温度が異なりますので事前に保温温度が何度か確認しておきましょう。後片付けがラクなのでこれがベストかもしれません。

 

2時間たって、お肉に竹串を刺して血が出ていなければ完成です。お疲れさまでした。

鍋の中のオリーブオイルまたはラードを80℃に保ちます。80℃を超えるとお肉が固くなるので注意しましょう。
いずれの方法も、鍋に火をかけて長時間放置させますので、火の消し忘れには気を付けましょう。タイマーをセットしておくと良いでしょう。

できあがり

食べるときは、もうひと手間かけます。

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(1) 空のフライパンに火をかけ(強火)、十分温まったら鶏肉の皮を下向き(フライパンに当たる側)に置きます。

(2) 2~3分経ったら、裏返してもう2分程放置。中火ぐらいに火を弱めましょう。

(3) お皿に盛ってできあがり!

 

SUe
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要は、ステーキを焼くのと同じってこと?

そう!皮をパリパリにするのがポイント!なので、最初は強火で皮をフライパン側に置くの。お肉にはオリーブオイルがしみ込んでいるので、フライパンに油をひく必要はないよ。

 

お好みでソースを作るのも良いですね。意外かもしれませんが、ぶどう・いちじくなどの果物を煮詰めた甘いソースが合います。もちろんマヨネーズ、トマトソースなんかもGoodなので、お好みで試してみましょう。

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あとがき

いかがでしたか?敷居が高そうなフレンチも、ほぼ放置で出来上がるこの料理。お肉を豚肉のブロック、すね、砂肝など色々試せば違った味を楽しめるうえ、アレンジが広がります。時間はかかるので、一度にどかっと作っちゃった方が良いですね。

コンフィと相性の良いモノ

間違いなく、赤ワイン!ブルゴーニュ地方のあっさり系よりも、断然ボルドー地方が合います。もともとフランス南西地方が本場ですので。ボルドーとかこだわりがない方でも、フルボディの赤ワインだけはチョイスして下さい。

保存方法

ジップで小分けにしておきましょう。

冷蔵庫で1ヵ月、冷凍庫だと3ヵ月は保存できます。

タッパーにお肉を入れて、使ったオリーブオイルやラードで完全に覆えば空気が入らず、より保存がききます。

 

SUe
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鍋の中に入れたまま冷えると、ラードと一緒に固まって取り出しにくい。早めに取り出せばよかった・・・。

 

残ったオリーブオイルやラードの使い方

SUe
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捨てちゃダメ?

ダメダメもったいない!パスタやチャーハンなんかに使えるよ!鍋底にプルプルしたモノが溜まってるけど、これはゼラチンだからね。

さいごに

コンフィは、自身のアブラで漬けるのが基本なので、鶏モモなら鶏肉の皮で抽出したアブラ、カモならカモの皮から抽出したアブラで漬けるべきですが、近所で豚肉のラードが手に入ったので今回は「鶏肉 X 豚肉のラード」としました。この辺はあまり形にはこだわらなくて良いと思います。昔はオリーブオイル一択でしたが、1リットルは使うのでコスパが悪く、最近は安いラードで済ませています。

しかも骨付き鶏肉って、なかなかまとめて売っていないですよね。唯一、クリスマス時期になると出回るので、いつも大量に作って保存しています。

コンフィに近い(と個人的に思っている)料理にリエット(Rillettes)があります。お肉をひたすら煮込んでパテっぽくするこの料理も保存がきき、パンに塗って食べると絶品です。瓶詰めしてプレゼントすると喜ばれること間違いなし!そのうち紹介しますね。詳細は下記のWikipediaをご覧下さい。

リエット(Rillettes)は、パテに似たフランスの肉料理である。豚のバラ肉や肩肉を角切りまたはみじん切りにし、強めに塩を振って、脂肪(ラード)の中で簡単にほぐれるまで弱火でゆっくりと加熱し、脂肪分がペースト状になるまで冷やす。通常は、室温に戻してパンやトーストに塗って食べる。壺等に入れて数ヶ月間は保存できる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/リエット

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これでフレンチ作れるぞって、ドヤ顔できるかなぁ

 

プロフィール
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sue-jp

中部地方在住、2児のおっさんです。
欧州の衣食住をこよなく愛し、欧州のメジャー~マイナーなところを旅してきました。家族をあっと言わす絶品レシピや、育児、お役に立つことをおっさん目線で紹介します。

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