はじめに
WordPressあるある
テーマが被っている、さらにデザインが被っている、自分好みにレイアウトをカスタマイズしたい時ってありますよね。そんな時のために「CSSカスタマイズ」を使ってデザインやレイアウトを好きに変えることができますが、当然CSSの使い方が分からないと手も足も出せません。
ブロガー・アフィリエイターとして既にデビューしているけどHTML/CSSを体系的に学びたい方、これから学ぼうをしている方にこそ、その成果として「Webクリエイター能力認定試験」の取得をおすすめしつつ、最短で資格ゲットする勉強法を紹介します。「Webクリエイター能力認定試験」って何?という方にも資格の説明をします。
私の体験談
2019年9月上旬からHTML/CSSを独学で勉強し始め、2019年9月21日に「Webクリエイター能力認定試験 エキスパート HTML5対応」を受験し、98%の得点率で合格しました。もともとは、自分のサイトを立ち上げるのが目的でHTML/CSSを勉強し始めたのですが、せっかく勉強するならアウトプットが欲しいと思い、色々調べて「Webクリエイター能力認定試験」にたどり着きました。
資格取得後は、念願のWordPressを使って自分のサイトを立ち上げ、時間がある時にちょこちょこデザインやレイアウトを変えています。自分好みに仕上げていく過程はとても楽しいですよね。PHPやJavaみたいな難しいことはWordPress側にお任せして、デザインだけを変える今の状況は私にとってピッタリな環境です。
Webクリエイター能力認定試験とは?
公式サイトは下記です。
誰が主催しているのか
サーティファイWeb利用・技術認定委員会が主催するWebサイト制作のデザインやコーディングスキルを測定する試験です。
何の資格か?
いわゆるWeb系の資格として、Webサイトをコーディングすることが出来ますよ、というスキル証明になります。ただし、この資格を持っていても「Webデザインの能力」は身に付きませんし、おしゃれなWebサイトをイチからデザインするのは難しいと思ってください。
ワイヤーフレームからデザインに落とし込まれた仕様書や設計図が既に存在している前提で、「ここの色を変えて」とか、「ここにこういう表を入れて」といった場面、つまりお願いされた通りに正確にコーディングするスキルを身に付けることができます。
したがって、この資格だけでWebサイトのデザイン~制作まで完璧にできるようになるか?と言われると「No」になりますが、HTMLやCSSを包括的に理解することができますし、WordPressであれば自分好みのデザインを思う通りにカスタムすることができます。Web系をお仕事に使う方以外にも、HTML/CSSを体系的に学びたい方や、デザイン性を重要視しているブロガーやアフィリエイターさんにもおすすめな資格といえます。
誰に向けた資格か?
資格名にもあるように、Webクリエイターやフロントエンドエンジニア向けとサーティファイは謳っていますが、正直WordPressを使ったブロガーさんやアフィリエイターさん向けに超おすすめな資格です。バリバリの現役WebクリエイターはNo勉強・即試験でも合格できるかもしれませんし、転職を考えているWebクリエイターはこの資格を持っていても「すごい!」とはならないと思います。
くどいかもしれませんが、私のようにWordPressを使ったブロガーや、基本レイアウトは選んだテーマに任せて、ちょっと色やレイアウトを変えたい・文字を消したり配置変更したい程度の方には、この資格を持っていると役に立ちます。WordPressとの相性は抜群といえます!
資格の対応版とレベル
分かりやすく、かつ端的に説明すると、Webクリエイター能力認定試験には、下記3つの種類があります。
- HTML5対応版
- レベルは「スタンダード」と「エキスパート」の2種類
- スタンダードは「実技問題のみ」、エキスパートは「実技問題」と「知識問題」
- XHTML1.0対応版
- レベルは「スタンダード」と「エキスパート」の2種類
- スタンダードは「実技問題のみ」、エキスパートは「実技問題」と「知識問題」
- HTML4.01対応版
- レベルは「初級」と「上級」の2種類
- どちらも「規定問題」と「自由問題」
それぞれに合った対応版を選ぶのがもちろん良いですが、HTML4.01はいまどき・・・って感じですね。私はHTML5を選びました。ので、ここではHTML5について書きます。
レベルの基準ですが、サーティファイ曰く、
エキスパート
レイアウト手法や色彩設計等、ユーザビリティやアクセシビリティを考慮したWebデザインを表現することができる。また、スクリプトを用いた動きのあるWebページの表示、マルチデバイス対応、新規サイトを構築することができる。
スタンダード
セマンテックWebを理解し、HTML5をマークアップすることができる。また、CSSを用いてHTMLの構造を維持しつつ、Webページのデザインやレイアウトを表現することができる。
としています。
ここは、ご自身に合わせて選んでください。私は元々C言語やFPGAをガンガン扱っていますので、迷わずエキスパートをロックオンして勉強しました。
詳しくは、プロフィールページを見て頂ければ私のスキルレベルがお分かりになるかと思います。
学習時間の目安
サーティファイ曰く、
初学者がスタンダードの合格レベルに達するまでに24時間、スタンダードに合格した中級者がエキスパートの合格レベルに達するまでに38時間
私は1日3時間のペースを2週間続けましたので、単純計算で42時間の勉強量に相当します。
合格基準
サーティファイ曰く、
エキスパート:知識問題と実技問題の合計得点において得点率65%以上
スタンダード:実技問題の得点において得点率65%以上
受験後に送られてきた合格認定証にも、合格基準は得点率65%と明記されていました。合計得点とされていますので、知識問題の得点が低くても実技が良ければ合格できることになります。
最短で合格するための必勝法
前置きが長くなりましたが、経験に基づいた必勝法と、こうすれば良かったと感じた反省点をピックアップしました。是非参考にして下さい。
効率よく学べる推薦書籍
サーティファイのサーティファイによる受験者のための公式テキストが存在します。サーティファイの回し者ではありませんが、この公式テキストをお勧めします!資格主催側がわざわざ「公式」と謳っているだけに、資格取得に必要な学習範囲を無駄なく網羅していて、実際に出題された問題の傾向はほぼ同じでした。もちろん別の書籍でも学習は出来ますが、最短で合格するにはこの書籍が良いと思います。知り合いにWebクリエイター能力認定試験の講座を担当しているPCの先生がいますが、同じように公式テキストを推奨していました。
書籍購入にあたって、本(いわゆる紙)のタイプか、kindleなどの電子書籍か迷いますよね。どちらも一長一短があるので何とも言えませんが、私は単に家が狭く本の置き場に困るのでkindleで買いました。どちらも中身は同じですが使い勝手は変わりますので、私が感じたポイントを書きます。
紙の本(実際には使っていませんが、こうだろうなぁと想像で)
良さそうな点
- 紙に素早くメモ書きができる
- 素早くパッと開ける
微妙そうな点
- 重い、でかい、邪魔
- 持ち運びが不便
電子書籍(こちらを選びました)
良かった点
- 思い立ったが吉日で、即買えて即勉強できた。スタートダッシュ成功につながった。
- タブレット、スマホでデータを共有していたので、家でも外でもトイレでも効率よく勉強時間がとれた。
- 家族が寝静まった暗い部屋でも勉強できた。
- 合格後の現在、たまに見る程度で使う分にちょうど良い。(本だと失くしてしまいそう)
微妙だった点
- kindleは固定ハイライトタイプだったので、マーカーとメモ機能が使えなく、すごく不便だった。
- 唯一、付箋機能だけは使えたけど、目に付きにくい位置だったので付箋の意味がなかった。
勉強法
資格勉強法に共通して言えることですが、ポイントは「テキストを最初から最後まで何度繰り返して勉強できるか!」です。私はこうやって合格につなげました。
- 1回転目 公式テキストを最初から最後まで順に進めました。短期集中型の勉強で2日以内に終わらせました。途中どうしても分からない・理解できないところは章毎に繰り返しましたが、とにかく2日以内にテキスト全体像を把握するためにほぼ強制的にやり切りました。
- 2回転目 テキストを3つに区切り、1日1区切りと決め、ひたすら1区切り内をループして学びました。
- 3回転目 テキストを最初から最後まで通しで1日で終わらせました。
- 4回転目 この頃からは3回転目と同じように、テキストを通しで1日で終わらせましたが、苦手だなと感じる章やポイントを丁寧に理解するよう努めていました。
- 5回転目以降 ここからは、1日でテキスト1回転以上、時には3回転させていました。ほとんどテキストを見なくてもコーディングできるまでになりましたが、気にせず進めました。
5回転目以降は、1回転にかかる時間を図りながら勉強しました。早くしようと焦ってコーディングするのではなく、「この辺をコーディングする時は30分経過しているかな~」と自分のペースを知るためにストップウォッチを使いました。
知識対策では、特別なことはせず何度もテキストを読み返しました。実技の勉強の合間や、寝る前のベットの中で実技の復習を兼ねてテキストを隅々読みました。頭の中でコーディングする感覚でイメージトレーニングならぬイメージコーディングを繰り返したり、どうしても分からないポイントをWebで調べて理解を深めました。
ここは大いに反省していますが、実はほぼノータッチでした。サーティファイのWebサイトから無料で過去問1回分のみダウンロードできますので、それを2回ぐらいやった程度です。それでも十分合格可能ですが、やはり不安な方は過去問をお勧めします。
注意点
実際に試験を受けて気づいたことを書きます。
- まず、公式テキストは出題範囲の全てを網羅と謳っておきながら、公式テキストに記述されていない問題が1~2問出題されます。一瞬「えっ!?」ってなりますが、分からなければ気にせず進めましょう。大事なことは満点ではなく、合格基準を満たして資格を取得することです。ちなみに私の時は「セーフカラーの組み合わせとして正しいのはどれ?」って感じでした。公式テキストには全く解説されていなかったので焦りましたが、これまでの知識と経験を活かして?問題の意味を推測しながら進めました。
- Web系の実技試験全般に言えることですが、普段使っているPCとは異なるPCで試験に臨みますので、使い勝手、特にキーボードタッチの相性はダイレクトに作業効率に影響します。この辺はどうしようもないかもしれません。
- 公式サイトから過去問をダウンロードできます。実際の試験と同じGUIですので、操作には慣れておきましょう。ここをクリックするとああなる等、知っているのと知らないのでは全然違います。
- HTML、CSSのタグやプロパティを全て暗記する必要はありません。試験で使うGUIで調べられますが、極力覚えておいた方が試験時間を有効に使えます。ド忘れした時に見る程度の心構えで勉強しましょう。
- 公式テキストは隅々までしっかりと読みましょう。小さい文字や一言二言で記述されているところからも出題されます。
受験後は?
合格通知が届くまでの期間
私の場合ですが、2019年9月21日に受験して、9月26日にメールで「合格」の一報を受けました。得点率など詳細は合格証書を送るから待ってと言われました。さらに10日ほど経って、サーティファイから合格証書が届きました。
ついでに取得できそうな資格について
人間欲が出るもので、1つ取得したらもう1つと欲しくなって色々調べてみました。
- HTML5プロフェッショナル認定資格 特定非営利活動法人エルピーアイジャパン(LPI-Japan)が、HTML5、CSS3、JavaScriptなど最新のマークアップに関する技術力と知識を、公平かつ厳正に、中立的な立場で認定する認定資格です。
- ウェブデザイン技能検定 泣く子も黙る国家資格です。試験は実技および学科試験で実施され、関連国際標準規格等に基づきウェブデザインに関する知識・技能、実務能力等が問われます。1級の合格者には厚生労働大臣より、2級及び3級の合格者には当協会理事長より、ウェブデザイン技能士の合格証書が発行されます。
という訳で、個人的にはウェブデザイン技能検定を狙っています。こうやって資格ビジネスにハマるんですね。
あとがき
純粋にHTML/CSSを体系的に学びたい方、これから学ぼうをしている方や、WordPressを使ったブロガー・アフィリエイターにもおすすめな「Webクリエイター能力認定試験」の概要、独学・最短で資格を取得する勉強法を紹介しました。
Web系素人な私でも2週間程度(40時間ちょっと)の勉強量で取得できましたし、取得後はWordPressで活用しまくっています。流行り廃りが激しいWeb系ですが、HTML/CSSはhttpが存在する限り必要ですよね。快適なWebライフを送るためにも検討してみてはいかがでしょうか。